法人営業における展示会活用戦略 ~適切な展示会を選び最大限活用する~

マーケティング

1. はじめに

展示会は、法人営業において新規顧客の獲得やビジネスパートナーとの関係構築において重要な役割を果たします。しかし、出展する目的やターゲットが不明確なままでは、期待する成果を得ることは難しくなります。本記事では、展示会の目的設定と、適切な展示会の選び方について詳しく解説します。

2. 展示会の目的を明確にする

展示会に出展する前に、まずその目的を明確にすることが必要です。主な目的として、以下の3つが挙げられます。

  • 新規顧客(販売先)を獲得する
  • 新しいビジネスパートナー(協力会社など)を見つける
  • 商談中の顧客を成約へと導く

さらに、これらの目的を具体的な数値目標に落とし込むことが重要です。

目的を数値化する

例えば、

  • 新規取引先5件獲得
  • そのためには商談10件を獲得する
  • 商談10件を達成するために見込客を新たに100件獲得する

といったよう、成約までの段階別に具体的な目標を設定することで、展示会での行動指針が明確になります。

また、企業の成長ステージによって目的が異なる場合があります。

  • スタートアップ:認知度向上、パートナー発掘
  • 成長企業:新規顧客獲得、取引拡大
  • 成熟企業:ブランド強化、業界内シェア拡大

このように、企業の状況に応じた目的を設定することが、効果的な展示会出展につながります。

3. 適切な展示会の選び方

どの展示会に出展するかは、成功の鍵を握ります。適切な展示会を選ぶために、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)分析を活用すると効果的です。

STP分析で展示会を選ぶ

  1. Segmentation(市場の区分):狙う市場はどこか?
  2. Targeting(ターゲットの選定):どのような顧客層を狙うのか?
  3. Positioning(提供価値の明確化):どのような価値を提供できるのか?

展示会の種類

展示会には、大きく以下の2種類があります。

業界特化型展示会

特定の業界の企業が集まるため、ターゲットが明確で商談が成立しやすいのが特徴です。

  • 例:「リフォーム産業フェア」「食品開発展」

テーマ型展示会

異業種の企業が集まるため、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性があります。

  • 例:「エコプロダクツ展」「IoT Japan」

展示会選定のポイント

適切な展示会を選ぶために、以下の観点を確認しましょう。

  1. 来場者のプロフィール:ターゲット顧客が多く含まれているか?
  2. 過去の出展社リスト:競合やパートナーが出展しているか?
  3. 会場と規模:大規模すぎると埋もれるリスクもあるため適切な規模を選ぶ。
  4. 主催者の信頼性:業界団体が主催する展示会は、ターゲット層が明確なことが多い。
  5. 出展費用とROI:費用対効果を考えた上で出展計画を立てる。

具体的な調査方法

  • 展示会場の公式サイトをチェック:年間スケジュールや出展企業リストを確認。
  • 業界団体の情報を活用:業界特化型展示会の詳細を得る。
  • 公的機関のデータベースを活用:J-NET21やJETROなどが有益な情報を提供。

4. まとめ

展示会を成功させるためには、目的を明確にし、適切な展示会を選ぶことが重要です。本記事では、

  • 目的を数値化することで戦略的なアプローチが可能になること
  • STP分析を活用してターゲットに合った展示会を選定すること
  • 展示会の種類と選定のポイントを確認すること

を解説しました。適切な展示会の選定が、営業活動の成功を大きく左右します。次回の展示会選びの参考にしていただければ幸いです。

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