ブランド研究・ブランド理論の歴史

マーケティング

ブランドの研究、理論化はアメリカを中心に発展してきました。

1.ブランド研究の歴史

①1980年代後半 デビッド・アーカー (David Aaker) アメリカ

ブランド・エクイティの概念を提唱し、ブランド価値の測定方法を確立。彼の著書『Managing Brand Equity』は、ブランド価値の構築と維持に関する基本的な理論を提供。

②1990年代 ケビン・レーン・ケラー (Kevin Lane Keller) アメリカ

ブランド知識の構造とその影響を研究し、ブランド・レゾナンスモデルを開発。彼の著書『Strategic Brand Management』は、ブランド管理の包括的なガイドとして広く使用されている。

③2002年 ジャン・ノエル・カプフェレ(Jean-Noël Kapferer) フランス

ブランド・アイデンティティ・プリズムを提唱し、ブランドの多面的なアイデンティティを分析。彼の著書『The New Strategic Brand Management』は、ブランド戦略の新しい視点を提供。

④2003年 スーザン・フォーショー (Susan Fournier) アメリカ

ブランドと消費者の関係性を研究し、ブランド愛着の概念を発展。彼女の研究は、ブランドが消費者の生活にどのように統合されるかを理解するための基礎を築いた。

⑤2010年代 久保田進彦、阿久津聡、余田拓郎、杉谷陽子 日本

ブランド研究の現状と課題を多角的に分析し、企業ブランディング、BtoBおよびBtoCマーケティングのブランド戦略を探求。彼らの研究は、日本におけるブランド管理の実践に大きな影響を与えた。

2.アメリカと日本の環境の違い

現在のマーケティング理論の形成において、アメリカが世界をリードしていることに疑いの余地はありません。アメリカにおけるブランドへの取り組みの多くは、多民族・多言語・多宗教・多文化・・・多様性溢れる世界中の従業員と顧客に向けられています。そのため、感覚的に理解できるビジュアル化・シンボル化が重要になっています。

しかし、多民族・多言語・多宗教・多文化で構成される社会における大企業を中心としたアメリカの研究は、中小企業が数多く存在する日本の企業社会にそのまま適用するには問題があると、トライブレインは考えています。

PAGE TOP
タイトルとURLをコピーしました