営業で有効なアイディア開発メソッドとその使い方

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戦いは正を以って合い、奇を以って勝つ(孫子 勢篇)

営業の現場では、競合が予想していないタイミングや内容で提案を行うことが効果的です。今回は、アイディアを効果的に生み出すための手法やアイディアに関する原則を紹介します。

1. アイディア開発の代表的なメソッド

新たな発想を生むために役立つ5つの手法を紹介します。

ブレインストーミング

  • 内容:グループで自由にアイディアを出し合い、量を重視する手法。
  • 使い方:批判を避け、全てのアイディアを書き出し、後で評価・絞り込みを行います。

マインドマッピング

  • 内容:中心テーマから関連アイディアを視覚化する手法。
  • 使い方:テーマを中心に放射状にアイディアを展開し、全体像を整理します。

SCAMPER法

  • 内容:以下の質問に基づいて新しいアイディアを生み出す手法。
    • Substitute(置換)
    • Combine(結合)
    • Adapt(適応)
    • Modify(変更)
    • Put to another use(転用)
    • Eliminate(除去)
    • Reverse(逆転)
  • 使い方:アイディアやプロダクトに各質問を適用し、発展させます。

SWOT分析

  • 内容:強み・弱み・機会・脅威を分析し、戦略的なアイディアを生み出す手法。
  • 使い方:分析結果をもとに、強みを活かし、弱みを克服するためのアイディアを出します。

デザインシンキング

  • 内容:共感を基盤とした問題解決とアイディア創出のプロセス。
    • 共感 → 問題定義 → アイディア創出 → プロトタイプ作成 → テスト
  • 使い方:各ステップを通じてユーザー中心のアイディアを具体化します。

2. アイディアの原則

無関係な人ほど面白い発想を生む
制約のない視点からユニークなアイディアが生まれることがあります。

アイディアの80%は既存の組み合わせ
新しいものを生む鍵は、既存アイディアの異なる視点での再組み合わせです。

アイディア出しは加点法、検証は減点法で
多くのアイディアを広げ、後から効果的に絞り込みましょう。


3. アイディアの常識

「アイディア」はともすれば、打ち出の小槌のように扱ってしまいがちです。一方でアイディアへの依存は限界もあります。「ランチェスター戦略入門」(ビジネス社)から、田岡信夫先生の「アイディアの常識」を紹介します。

①アイディアを形にするには様々な障害を乗り越えなければならない

②簡単に実現できるアイディアは簡単に真似される

③新商品は独創的であればあるほど売るのが難しい

④新商品がヒットすれば、類似商品が続々と出現し、競争がはじまる

⑤新しいアイディアや技術、ノウハウで真似られないものはめったにない

⑥特許申請は、技術やノウハウを詳細にさらすため裏目に出ることが多い

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