目次
1. はじめに
展示会は、法人営業において新規顧客の獲得や既存顧客との関係強化の場として重要ですが、単に自社製品・サービスを並べるだけでは成果は期待できません。特にBtoBの取引においては、顧客が求めているのは製品そのものではなく、「課題の解決手段」です。本記事では、展示会で企業の課題を解決する効果的なアプローチについて解説します。
2. 展示会での課題解決型アプローチとは?
(1) 顧客の課題を理解する
顧客が展示会に訪れる目的は、自社の課題に対する解決策を見つけることです。そこで、まずは以下のような質問を自社で整理してみましょう。
- 自社の製品・サービスが解決できる課題は何か?
- その課題を抱える業界や企業はどこか?
- 他社ではなく、自社を選ぶ理由は何か?
顧客が求めるのは「ドリル」ではなく「穴」である、という考え方が重要です。自社が提供するのは製品そのものではなく、「課題解決型の価値」であることを念頭に置きましょう。
(2) 課題を明確化し、解決策を伝える
展示会では、来場者が自社の課題と展示内容を結びつけやすくすることが重要です。そのために、以下の手法を活用しましょう。
1. 問題提起と解決方法の提示
- 課題を明確に示し、それを解決できる具体的な技術・ノウハウを提示する。
- 課題が解決された後の理想の状態を分かりやすく伝える。
2. 実績やエビデンスを示す
- 技術的なデータや専門家の推奨を活用し、信頼性を高める。
- 既存顧客の成功事例を紹介し、実際の変化を伝える。
3. 体験談やストーリーを活用
- 製品・サービスを導入した顧客のビフォー・アフターを紹介。
- 企業がどのように課題を解決し、成果を得たのかをストーリー形式で伝える。
3. 展示会での効果的なプレゼンテーション手法
(1) 3つのアプローチ
- 課題喚起型: 顧客の潜在的な課題を提示し、解決策を提示する。
- 理想提示型: 自社のソリューションによって得られるメリットを伝える。
- 恐怖訴求型: 課題を放置することによるリスクを示し、解決の必要性を強調する。
(2) 成果を上げる6つのコンテンツ
- 体験談の紹介: 実際の顧客の成功事例を活用。
- デモンストレーション: 製品の使用感を直感的に伝える。
- メカニズムやスペックの紹介: 数値データを活用し、効果を具体化。
- 開発秘話の共有: 企業のこだわりや熱意を伝える。
- レポートの提示: 製品の開発・生産の現場を公開し、安心感を提供。
- 問題提起と解決方法の明示: 顧客の課題に対する明確な答えを示す。
4. 展示ブースの作り方
(1) 視認性を高める
- アイキャッチとなるビジュアルを大きく配置。
- 文字数を減らし、伝えたいメッセージを簡潔にまとめる。
(2) 展示パネルの工夫
- 目線の高さ(約150cm)にパネルの中心を合わせる。
- 色やフォントは3種類以内に抑え、統一感を持たせる。
- Z型の視線の動きを意識したレイアウトにする。
(3) 来場者の記憶に残る体験の提供
- 映像やデモなど、動きのある展示を前面に配置。
- 来場者が実際に試せる体験型のコーナーを設ける。
展示会で成果を出すためには、「企業課題の解決」という視点で展示内容を設計することが重要です。本記事で紹介した手法を活用し、次回の展示会では顧客の課題を的確に捉え、効果的な解決策を提示できるように準備を進めましょう。
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