輜重なければ則ち亡び委積なければ則ち亡ぶ(孫子 軍争篇)
営業現場において、競合を圧倒する商談時間を獲得し、主導権を確保しなければなりません。そのための戦力配置を考えなければいけませんが、計画段階では余力を設定するとともに、その投入先・投入量に常に注意し把握する必要があります。
機動力の確保
取引先、競合の情報を常に収集し、継続的に提案を実施するために、営業戦力の6割は常時稼動状況を維持します。
突然訪れる機会を逃さないため機動力を確保します。また想定外事項への対処能力の確保のため、平常時は4割の余力を持つようにします。新規取引先の開拓や研究開発等の自主的取組も余力で行います。
主導権の確保
攻撃は守備の3倍の労力がかかります。注力取引先に対し十分な提案活動を行うため、営業戦力の6割は“攻め”の活動に充てます。
地の利を得て守備に徹すれば競合の1/3の力で守り切る事が可能です。4割の労働力を守備時期の取引先対応に充てます。
戦力の集中
攻勢に出る場合は、競合相手に対し3倍を目標に戦力を集中させます。到達目標までステップに分割し、各ステップにおいて確実に戦力が上回るようにします。
守勢に徹する場合は、競合の6割以内の戦力で守り切るようにします。自社が直接保有する営業戦力はできるだけ攻勢に活用し、守勢の戦場では社外パートナーの協力も活用しながら守ります。
営業戦力を状況に応じて配置するためには、競合の戦力の把握が重要です。日常の営業活動の中で、競合は”誰”が”どれくらい”動いているのか、アンテナを張りましょう。